ここについて

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昔、
だらだらと何かかいていたような気もしますが、ちゃんとここで書き始めたのは2004年2月からです。


どういうわけか、私のレコードプレーヤーはすぐに音飛びしてしまう。針は変えたばかりだというのに。部屋が湿っぽく埃っぽいということへの無言の(無音による)抵抗?とにかく、これ程イライラすることというのは生活をしていてなかなかない。なにしろ、いつプレーヤーがたった今鳴っていた筈の箇所を5回も10回も繰り返したくなるのか(たまに、1秒くらい未来を前倒しして聞かせてくれることもあるけれど)、私ははらはらして待ちかまえていなくてはならないのだから。
話は唐突に変わるようだけれども、たった今、渋谷や高円寺や無数の色々な場所で、たくさんの人達が一度鳴ったならもう二度と繰り返されることのない音にあわせて踊っている筈だ。そしてきっとその中には、私の友人も何人かいるのだと思う。だって、今日は土曜日の夜だもの。私はその同じ時間に、滞りなくレコードがしかるべき音を鳴らしてくれるようにはらはらしながら、一人でこの文を書いている。そして、この「たった今」はこれを今読んでくれているあなたからすると、ただの過去であり、私がはてなに書いている過去の展覧会についての文章や、過去のCDについての雑感のどこかに豆粒ほどでも意味があるのか、実は無責任にも途方に暮れているところです。
レコードを聴く、という行為はレコード=記憶=過去のアーカイヴ をプラスチックの円盤からとりだすということで、プレーヤーは針をおとすたびに同じ音が鳴ることが期待されているけれど、私ののように実は今しか鳴らない音を出して、聴き手を欺きたくてしかないのかもしれない。もしかしたら、ね。
でもちょっとでも意味があるといいなと思うから書いてます。