相鉄 my LOVE......

電車に乗るのは楽しいです
とりわけ、長距離列車に乗るのが楽しい
長距離列車チックな相鉄戦に乗るのはとても楽しい

おとつい、終電で湘南台から横浜方面に帰りながら、しみじみ自分が如何に電車に乗るのが好きかということに深く考えをめぐらせた。よく口では『豚のうんこの匂いがする夜の相鉄線は好きじゃない』『市営地下鉄では絶対あんな臭いしない』とか言っているけれど、あれは愛情の裏返しと受け取って下さい。終電間際になってくると、床の上でコロコロふわふわしているおっきな綿ボコリのかたまりだって、人の多い都内のJRでは観察しえまい。おとといは5個も定点から目視出来た。

最近気がついたのは、殆ど行きは進行方向右側の連結部分のすぐ脇の席に座り左側の景色を眺め、帰りは進行方向左のボックスシートに陣取り、左側の景色を眺めて帰ること。つまり、行き帰りで違う景色を眺めているってことなんですね。ただし行きの、終点湘南台に着く直前の2,3駅間は雨が降っていないかぎりは振り返って背後に見える丹沢と富士山を眺めることが多いので、そうするとその区間はもっぱらそっち側を眺めていることが多いことになる筈。

相鉄線、という沿線はたった30分乗る間に都市から疲れた工業地域、郊外の住宅地、畑の上を走って郊外の新興住宅地までめまぐるしく景色が変わっていくからよけにわくわくする。高校一年の夏、一ヶ月だけ滞在していたOxfordとLondonをむすぶ長距離バスから見えた景色と重なる部分も結構ある。ランダムに配置された、違うタイムラインを持つ大きさの違うたくさんの円を結ぶ、無数のネットワーク。ある一つの円と、それを取り巻くいくつかの同心円は確かに優雅でもあり、退屈で恐怖を覚えるほどだった。相鉄線の場合、ものすごく暴力的に直線を先に引いて、その直線上に今に円となるべき点を打っていった様子が手に取るようにわかるから、どっかーーーーんと道を通すことで地面を征服しようとした偉大!な先人達のフェティッシュな恍惚を追体験することも、出来なくもないです。ほんとに。たぶん小田急線よりかは。